劇団ワンツーワークス(OneTwo-WORKS)古城十忍の演劇

劇団ワンツーワークス #24
『PIGHEAD 蠅の王』

[作・演出]古城十忍

2018年3月1日(木)~11日(日)
赤坂RED/THEATER

文化庁 平成29年度文化芸術振興費補助金
(舞台芸術創造活動活性化事業)

小説『蠅の王』を大胆に翻案。
セクハラ、パワハラ、いじめ、
その実態とは──?
ある会社の新規プロジェクトに各部署から社員たちが集められる。
元企画推進局次長はチームリーダーとして意欲に燃えるが、
営業三課から配属された女性幹部も「リーダーを任されている」と言う。
かくしてプロジェクト・チームはたちまち2分され、徐々に対立が起こり始める。
果たしてチームの面々は無事にプロジェクトを完遂することができるのか?


人はなぜ人を攻撃するのか。それは避けられない人間の本能なのか。
「社会を築くこと」はとりもなおさず「力の差を生むこと」なのか──。

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上演に寄せて

『蠅の王』の何に、
私はインスパイアされたのか。
古城十忍(作・演出)

1954年に刊行されたウィリアム・ゴールディングの小説『蠅の王』は、読むほどに考えさせられることが少なくない。今の時代にあっても、実にあれこれと示唆に富む。
物語は飛行機事故がきっかけとなり、子どもたちが無人島に漂着したところから始まるのだが、冒頭から「謎」は読者に示される。
なぜ飛行機事故で大人は一人も助からなかったのか? 漂着した島は気候も温暖、果物がたわわに実る森があって野豚なども生息しているのに、なぜ「無人」なのか?
もちろん、これらはその後に物語の核として展開する「子どもたちの歯止めなき闘争」を描くために必要なお膳立てではあるのだが、こうした謎に一つひとつ立ち止まって思索にふけることは楽しくもあり、劇作家としての私にさまざまな連想を呼び起こしてくれる。

本作『PIGHEAD 蠅の王』は小説の舞台化ではなく、設定や物語にインスパイアされて私が新たにつくりだした創作である。
私が創作する上で、設定として強くインスパイアされたのは、そこが無人島、つまりは「隔離された空間」であるということだ。
隔離された空間に人間が集団で押し込められることになったら、いったいどんなことが起こるのか。人の行き来がなくなって世界から遮断されてしまうと、そこに置かれた人々は何を重視し、何を重要視しなくなるのか。
また、物語としてインスパイアされたのは、隔離されてしまうと、なぜ「闘争」が起こってしまうのか。なぜその争いに歯止めが掛からなくなってしまうのか。概ね、この2点であり、それを念頭に置いて、私は創作に乗り出した。つまり、何らかの理由で隔離状態に置かれた人々がいて、その中でいつしか争いが起こり、その争いには歯止めが掛からなくなる。まずは、その状況をひねり出すことに頭を使った。
だが考えてみれば、この状況に当てはまる事態は、いつの時代にも、さまざまなバリエーションで起こりうる。学校での後を絶たない「いじめ」もそうだろうし、かつて世間を震撼させたオウム真理教もそうだったろうし、長々と「一強時代」が続いている今の日本の傲慢な政権にも当てはまるような気がしないでもない。

この舞台の初演は2011年1月。再演は翌12年7月。それから約6年の時間を経て、今回が三度目の上演となる。
この時期に『蠅の王』を改めて上演することは1年半ほど前には決まっていたのだが、ハリウッド界で俳優の暴露に端を発し、今また「セクハラ」などのハラスメントが世間の耳目を集めている。この状況もまた、ある意味、「隔離された空間で引き起こされた闘争に起因する問題」と言えなくもない。
ハリウッドではその後、「#MeToo」=「私も(被害者)」として次々に告発が起こり、やがて、「Time's Up」=「(口を閉ざす)時代は終わった」として、華やかなはずの授賞式に女優たちがこぞって黒の衣装で臨み、問題は大きく解決の方向へと舵を切ったように見受けられるが、本当にこれで終わりになるだろうか。一時的に沈静化はしても、いずれまた似たような状況は噴出してくるのではないのか。
人間は馬鹿ではないが、利口でもない。利口であるなら、何度も何度もあちこちで、なぜこうも戦争が繰り返されるのか。

小説『蠅の王』をハッピーエンドとして読んでいる人も少なくないようだが、私はむしろ最悪の、行き場のないエンディングとして読んだ。
小説では子どもたちが仲間を殺すこともいとわなくなり、闘争が極限まで達したかに思われるその時に、突然、大人たちが何人も島にやってきて、子どもたちの闘争は唐突に終わりを告げる。命の危険にさらされていた主人公もそのことによって助かるのだが、それでも私にはハッピーエンドには思えなかった。
やってきた大人は誰なのか。そして、何に乗ってやってきたのか。私はそこに大きく引っかかって、「うわ、最悪」と思ったのである。
2018年2月

SCHEDULE

  3/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
14:00     3 5     8     12 14
19:00 1 2★ 4★   6★ 7★ 9 10★ 11 13★  

★…アフターイベントあり

2日(金) 公開ダメ出し(1)「ガチでやります」 出演者の誰か×古城十忍
3日(土) 出演者トーク「私にとっての『蠅の王』(1)」 武田竹美+栗原寛孝+関谷美香子+奧村洋治
5日(月) バックステージ・ツアー
「舞台からの眺め」
案内人:奥村洋治+小山広寿
6日(火) 出演者トーク「私にとっての『蠅の王』(2)」 前田聖太+田村良太+重藤良紹+関谷美香子
8日(木) 公開ダメ出し(2)「まだ、できませんか?」 出演者の誰か×古城十忍
10日(土) スペシャル対談「怒りを抑える方法」 宮本剛志×古城十忍
(宮本剛志/「メンタル・リンク」代表、「日本アンガーマネジメント協会」認定シニアファシリテーター、コンサルタント)

TICKET

客席図

客席図

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※今回は客席図が通常と異なります。ご確認の上、チケットをお求めください。
2月14日追記:演出の都合により、客席の上列、下列ともに1列に変更になりました。

発売日

一般前売り開始
2018年1月18日(木)

料金(全席指定・税込)

一般(前売)
4,500円
一般(当日)
4,800円
学生
3,000円
初日割(前売り扱いのみ)
4,000円
  • *「学生」は当日、会場で学生証の提示が必要です。
  • *「初日割」チケットは、3月1日(木)の回の前売り扱いのみ。
  • *受付開始および当日券販売開始は開演の1時間前、開場は30分前です。
  • *10歳未満の児童はご入場いただけません。

取り扱い

ワンツーワークス
fax:03-5929-9131
mail:24ticket@onetwo-works.jp
チケットぴあ
0570-02-9999 (Pコード:483-583)
http://w.pia.jp/t/pighead/
チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクスでも直接販売
e+(イープラス)
http://eplus.jp/pighead/
ファミリーマート店内Famiポートで直接販売
Confetti(カンフェティ)
WEB予約 :  http://confetti-web.com/pighead/
電話予約 :  0120-240-540 (平日10:00~18:00)
CoRichチケット
http://stage.corich.jp/『蠅の王』で検索

お問い合わせ

ワンツーワークス
http://www.onetwo-works.jp
〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1-8-3
佐保会東京会館101
tel:03-5929-9130  
fax:03-5929-9131

THEATER

赤坂RED/THEATER

東京メトロ丸の内線・銀座線
【赤坂見附駅】(10番出口)より徒歩2分
東京メトロ千代田線
【赤坂駅】(2番出口)より徒歩6分

〒107-0052
東京都港区赤坂3-10-9
赤坂グランベルホテルB2

※劇場入口はホテル入口と異なります。
お越しの際はご注意ください。

TEL:03-5575-3474
ロビー直通:03-5575-7132(公演期間のみ)

STAFF

  • [美術]礒田ヒロシ
  • [照明]磯野眞也
  • [音響]黒澤靖博
  • [舞台監督]尾崎 裕
  • [演出助手]日置なお/鈴木杏奈
  • [舞監助手]小山広寿
  • [大道具]イトウ舞台工房
  • [小道具]原田佳世子
  • [イラスト]古川タク
  • [デザイン]西 英一
  • [スチール]富岡甲之
  • [舞台写真]黒木朋子
  • [宣伝映像]後藤輝之
  • [協力]アイオーン/アイズ/アレ/劇団スパイスガーデン/青年座映画放送/Gプロダクション/タクンボックス/プエルタ・デル・ソル (以上50音順)/一二の会
  • [制作]藤川けい子/北田夢々/白坂恵都子
  • [製作]㈱オフィス ワン・ツー