| 本日はご来場ありがとうございます。 さて一跡二跳、初の２本立て公演。「肉体改造」をテーマに、「ＯＬ会社員バージョン」と「高校生バージョン」、大人と子供、それぞれの変身願望、その心模様をともに３話のオムニバスで描こうという趣向です。テーマも実にさまざまです。 当初、「ピアッシング」は中高生バージョンの作品をＯＬバージョンに改訂して上演する予定でしたが、稽古場で試しはじめて愕然としてしまったんです、「こ、これは無理かもしれない……」と。ムードが、創りあげるべき世界が、あまりにもかけ離れてるんですね、10代と劇団員（20・30代）では。よく「男はいくつになっても少年の心を持っている」などと言いますが、女はいともあっさり少女の心を脱ぎ捨てていくんだなぁとつくづく思い知らされた次第です。やっぱ、男のほうが単純な生き物だということでしょうか。 それで急遽、「ピアッシング」のＯＬ会社員バージョンも新作を書くことにしてしまいました。ですから「ＯＬ会社員バージョン」は３話とも最新の書き下ろしです。 そういういきさつもあって、「ＯＬ会社員バージョン」の上演順がチラシのお知らせとは変わっていますが、どうぞご容赦ください。 昨年秋に八王子市で初演の幕を開けた「高校生バージョン」は、今年３月に三重県で再演、今回が再々演になります。また出演する中高生は全員現役、ホンモノです。昨年夏から秋にかけて、ワークショップを行い、オーディションで選抜したメンバーですが、面白いことに演劇部に在籍しているのは１人だけ。あとのメンバーは演劇経験がほとんどありません。でもそれがよかった！ 技術でやろうとしないから、感情が動かないとセリフを言えないんですね。このリアリティはなかなか見応えがあります。 さぁ、それでは「肉体改造」をめぐる合計６つの物語。お楽しみ下さいますよう。 |
2001年８月盛夏 古城十忍
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劇団一跡二跳
制作:岸本 匡史