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 本日は一跡二跳公演に足を運んでくださって、ありがとうございます。 ,ほぼ1年ぶりの新作です。学校問題はいつかやらねばと、なぜか義務感のようなものもあってスタートさせたのですが、いやはや一筋縄ではいきません。調べれば調べるほど、踏み込めば踏み込むほど、深い森に紛れ込んでいくようで、ずいぶん途方に暮れました。誤解を恐れずに言えば、まぁみんな、実に好き勝手なことを言ってやがるぜ、という印象なのですが、それだけこの問題は、それぞれの人が「どうしても譲れない部分」を持っているということでもあるようです。ちなみに僕は、学校という場所がとても好きでした。それこそ小学校から大学まで、ずっと好きでした。
 さて、まもなく開演です。想像力をフル回転し、あれやこれやと「深読み」を楽しんでいただければ幸いです。それでは。
1999年6月 古城十忍

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奥村真坂 新野保志
0)名残


1)廃墟

 幻聴のように、「仰げば尊し」の歌声がかすかに聞こえてくる……。
するすると、ポールに「学」と染め抜かれた旗が揚がっていく……。
風が強いらしく、「学」はそよとはためきながら揚がっていく。
埋もれた建物のてっぺんで「学」が翻る……。

2)卒業

恩田自分、見てんの? 自分見つめて反省? 独り作戦会議?
保志あいつら卒業式には出ないって、絶対出ないって約束したんですよ。なのに。
恩田誰の卒業式だと思ってんの?
保志顔見ました? 入って来たとき笑ってましたよ。
恩田晴れの門出だわ。
保志なんか企んでンですよ。でなきゃ遅れてのこのこやってきて、へらへら笑ってられます? 笑います、普通?

恩田出よーよぅ、卒業式。
保志……イヤです。
恩田出なさい!
保志金輪際、イヤです。拒否します。あれは僕の学校じゃない。
恩田………。(いきなり詰め寄って、保志の襟首をつかみあげる)
保志なんですか。
恩田学年副主任として命令する。卒業式に、出なさい。
 突然、「贈る言葉」を打ち破って、ビートルズ「Let it be」が高らかに聞こえ始める。。

真坂あいるらの「なすがままに」に振り回されたら、砂漠はますます不毛の地になるだけです。
保志先生のような教師が不毛にしたんです。
真坂学校は、自分で作らなきゃダメです。
保志………。
真坂どうです、ご一緒に?

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